里芋のネバネバ成分は胃を保護してくれ、食物繊維は便秘を解消してくれる食材です。
しかし、里芋の皮を剥くときに手がかゆくなったり、鍋が噴きこぼれたりするため調理するのが嫌な方も多いと思いですよね。
ここでは、ぬめりや手のかゆみに負けない下ごしらえの方法や里芋の赤い筋や黒色などの変色の原因や食べても良いかを紹介します。
記事作成:管理栄養士 SIMO
里芋の赤い部分・赤い筋はなに?
里芋の赤い部分・筋はポリフェノールの仲間であるアントシアニンです。
ポリフェノールもアントシアニンも健康に良い食品のCMなどでよく聞く栄養素ですよね。
アントシアニンはブルーベリーやナスの紫色の部分です。
里芋にはブルーベリーやナスのように大量にアントシアニンが含まれていないため、紫色ではありません。
アントシアニンは収穫から時間が経つと酸化します。
アントシアニンが酸化すると赤くなるため、里芋に赤い部分や赤い筋が見られるようになります。
里芋の赤い部分・赤い筋は食べても大丈夫?
里芋の赤い部分・赤い筋は食べても大丈夫です。
里芋の赤い部分は酸化したアントシアニンのため、食べても問題ありません。
アントシアニンの効果は疲れ目の改善などの目に優しい効果、抗酸化作用によるアンチエイジング効果があります。
里芋が茶色や黒い場合はどうしたらよい?
里芋が茶色や黒い場合になる時は煮物にした時に多いです。
煮物の味付けに濃口醤油ではなく薄口醤油を使ったのに里芋の白さが映えず、黒くなっている時があります。
里芋が茶色や黒になっているのは、里芋に含まれるシュウ酸によるものです。
シュウ酸は山菜、タケノコなどのアクの味、えぐ味になる栄養素です。
下ごしらえをきちんとしないとアクの味がするものとして山菜や筍は有名です。
里芋も下ごしらえをして、アクの味であるシュウ酸をきちんと取り除いていないと加熱した後、色が茶色や黒になってしまいます。
見た目が悪いだけでアク抜きが不十分だっただけなので食べることは問題ありません。
里芋の下ごしらえの方法は?
里芋の下ごしらえの方法は、皮をきれいにし、皮を剥き、塩もみし、下茹でし、洗い流します。
具体的に紹介していきます。
①皮を剥く前に皮をきれいにします。
皮についた泥を水で流して洗いとるのではなく、手やキッチンペーパー、たわしなどでしっかり落とします。
水にぬれると里芋のシュウ酸カルシウムという成分が表面に出てきます。
シュウ酸カルシウムは針の形をしているため、手がかゆくなる原因になっています。
水を使わないと洗った気がしなくて嫌な方は、皮のまま塩水に漬けておきます。
塩水の中にシュウ酸カルシウムが溶け出ていくため、手のかゆみが抑えられます。
②手のかゆみ対策をした後に皮を剥きます。
半分に切ったりせず、丸いまま皮だけを切っていきます。ピーラーなどを使うと簡単にむけます。
③皮を剥いた後は、ぬめり対策をします。
ぬめりがあるあと煮汁のふきこぼれの原因になり、味が付きにくくなり、焦げ付きの原因になります。
皮を剥いた里芋をボールに入れ、里芋の10%ほどの塩を入れ、塩もみします。
(里芋100gに対して塩10gを入れる。)
塩もみ後、流水で里芋同士を揉み合わせながら、塩を洗い流します。
鍋に水と里芋を入れ、加熱し、沸騰後3~5分程度茹でて、流水でぬめりを洗い流します。
①~②は手のかゆみ対策のためにもなり、大きく手間はかかりませんが、③の下茹では時間がかかり面倒だと思う方は時短方法も紹介します。
皮を剥いた後、鍋に水と一緒に最初から調味料と里芋を入れて煮ます。
調味料が最初から入っていることで、ぬめりが出にくくなり、味も中まで染み込みます。
里芋のまとめ
里芋の赤い部分・筋は酸化したアントシアニンのため、食べられます。
里芋が煮物にした時に茶色や黒になっているのは、里芋に含まれるアク成分であるシュウ酸によるものです。
里芋のアク抜きが出来ていないと加熱した後、色が茶色や黒になってしまい、見た目は悪いですが、食べられます。
里芋の下ごしらえは、
①皮を手やたわしなどで汚れを取るか、皮のまま塩水に漬けます。
②皮を剥きます。
③里芋の10%の塩でもみ、流水でもみ洗いし、鍋で水から加熱し、、沸騰後3~5分茹で、流水でぬめりを洗い流します。
時短したい場合には、皮を剥いた後、鍋に水と調味料と里芋を入れて煮こみます。
コメントを残す